小型超音波溶着機

小型超音波溶着機 AUH30CW ~ 標準ホーンでできること ~

小型超音波溶着機 AUH30CW ~ 標準ホーンでできること ~
対象素材 熱可塑性樹脂(ねつかそせいじゅし)Thermoplastic resin
使用機器 小型超音波溶着機【AUH30CW】

スズキ小型超音波溶着機 AUH30CWは「手のひらサイズ」とうたっている通り非常にコンパクトです。

また、希望小売価格も標準セットで188,000円(消費税別途)とイニシャルコストを抑えて超音波溶着が始められます。

今回は、AUH30CWに最初から標準で付いている「標準ホーン」を使用して何ができるのかをご案内致します。

【参考】本機は、「電波法」高周波利用設備の概要で「2.設置許可不要設備」(1)-カ (通信設備以外の高周波利用設備であってその高周波エネルギー

    が50W以下のもの)に該当する為、設置許可は不要です。

 1. 標準ホーンの説明

CW_st_horn2.jpg

上画像はハンドピース(手持ち部分)に取付けられた標準ホーン(赤〇部分)です。

チタン合金でできており、先端寸法は下図の通りです。また平面に垂直にホーンを当て発振した時の溶着痕は下図となります。

CW_st_horn14.jpg     CW_st_horn12.jpg

ハンドピース内に収められた振動子に電圧を加えるとホーンにより振動が増幅され先端が毎秒約60,000回軸方向に振動、

素材との間に摩擦熱が発生し、瞬間的に素材を軟化させ素材同士を溶着させたり痕を残したりします。

よって、超音波による溶着(素材同士の貼り付け)は、熱で軟化する樹脂(熱可塑性樹脂)を対象に行われます。

(熱可塑性樹脂に分類されていなくても溶着が可能な素材もあります。)

 2. 標準ホーンのままでどんな素材が溶着可能かを検証しました。

  (1) 樹脂(PP)平板 t=1mm×2枚 直接溶着 敷板 アルミ合金 発振時間 左:約1秒 右:約1.5秒

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(2)樹脂(PP)平板 t=1mm×2枚 直接溶着 敷板 硬質シリコン板  発振時間 約1秒

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  (3)樹脂(PP)平板 t=1mm×2枚 直接溶着 発振時間 約 1.2秒

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  (4)プラダン 平板 t=2mm×2枚 直接溶着 発振時間 約0.8秒

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(5)コンテナボックス用樹脂プレート t=2mm×平板2mm 敷板 硬質シリコン板 発振時間:約3秒

np_3.jpg   np_4.jpg   np_1.jpg

(6)不織布  30g/㎡×8枚  敷板 アルミ合金   発振時間 約0.3秒 ↓溶着面      ↓敷板接触面

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(7)エラストマー 約0.5mm × 2枚  直接溶着  敷板 アルミ合金 発振時間 約0.5秒/1箇所

ela2.jpg ela.jpg

(8)ラインストーン貼り付け (スワロフスキー Φ2mm~Φ5mm) 発振時間 約0.3~0.5秒

(ホーン先端はΦ2mmストーンの貼り付けに丁度良い大きさに凹んでいます。)

line_3.jpg

(9)かしめ溶着 敷板 大理石 Φ3mmのボスをカシメ、ワッシャー他を留めています。 発振時間 約0.4秒

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(10)フードパック 敷板 アルミ合金 発振時間 約0.2秒

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(11)ポリエチレン袋 敷板 アルミ合金 発振時間 約0.2秒

pe_1.jpg   pe_2.jpg

(12)PP 自動車バンパー  直接溶着 t=3mm × 2枚 発振時間 約 2秒

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(13)CFRTP  t=0.55mm + PET t=0.15mm CFRP側より 発振時間 約3秒   ↓ PET側より約0.5秒

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上記は一例ですが、これ以外にも様々な熱可塑性樹脂の溶着、穴あけ等が可能です。

  発振時間の設定により溶着痕(素材の溶け具合)が変化し発振時間を伸ばすと素材に穴が空きますので、素材及び作業ごとに

  適する発振時間を設定して下さい。

 3. ご注意

・ 溶着強度は、発振時間、加圧力、ホールド、コールド時間、敷板材質等により大きく変化します。

・ 上記の数値はスズキマリン社内における参考値であり、製品性能を表すものではありません。

・ 必ずお客様の環境にてテスト検証をお願い致します。

・ 超音波溶着機使用時には、製品付属の取扱説明書を良く読んでお使いください。

上記に関するお問い合わせは、(株)スズキマリン 産業機器課 (053-440-2306 )又は問合せフォームよりお願いします。

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