スズキ小型超音波溶着機 AUH30CW を小型三軸ロボットに装着し稼働させてみました。小型超音波溶着機のさまざまな使い方も併記しました。
対象素材 | 熱可塑性樹脂 |
---|---|
使用機器 | 小型超音波溶着機【AUH30CW】 |
2020年1月に発売を予定する小型超音波溶着機 AUH30CWをIAI製の小型三軸テーブルトップロボットTTA-A3-WA-20-20に装着し
オプションの外部入出力ユニット(IO-UNIT)とエア冷却装置を組み合わせて実際に動作させてみました。
AUH30CWはフードパックやブリスターパック、不織布等、主に薄物の熱可塑性樹脂(熱で溶ける樹脂)の溶着に適する小型溶着機ですが使用方法にはハンドピース(手に持つ部分)を文字通り手に持っての溶着とオプションを介して専用機・ロボット等へ装着しての溶着、スタンドに装着して溶着の三種類があります。
◇ 標準仕様による溶着
1. 標準仕様では、本体(アンプ)に標準ホーンを装着済みのハンドピース(手に持つ部分)が付属しており、ハンドピースのコネクタを本体(アンプ)に接続して、背面の電源スイッチを入れるだけでスタンバイ状態となります。(予熱も不要です。)
( ↑:標準仕様 手のひらサイズの溶着機です。)
2. 続いて本体(アンプ)正面にある発振時間ダイアルを回して発振時間を調整します。 発振時間は0.1秒から6秒の間で設定可能でテスト溶着にて適度な時間を設定下さい。 ハンドピース後部の発振ボタンを押すことで発振します。
3. ホーンをワーク(素材)に垂直に軽く当て、発振スイッチを押します。
・発振時間設定により指定した秒数を経過した後、自動で停止します。
(発振停止後HOLD時間を置くとより強固な溶着が可能です。)
( ↑:ブリスターパックの溶着例)
※ 加圧力(素材を押える力)は1kg程度とし、素材が溶け始めたら力をさらに加えることにより強固に溶着します。
◇ 専用機・ロボット等に搭載した溶着
1. 専用機等に搭載する場合、専用機側にステーを取付け、溶着機ハンドピースを保持します。
ハンドピースの外形はΦ38のストレート形状で胴部側面に空けた三つ穴の上から約50mmが取付部となります。
※ステーは、専用機仕様・ご利用のワーク形状にあわせお客様で設計・製作して下さい。
2. 溶着機本体とハンドピースの間にIO-UNIT(外部入出力ユニット、オプション設定)を接続します。
〇 IO-UNIT (外部入出力ユニット)
・ 正面発振入力プラグ(コード付)を本体に接続 ※ 接続プラグへの配線は取扱説明書を |
3. 連続発振を可能とする為、ハンドピース内にドライエアを供給します。
ハンドピース端面にあるエア用継手取付口に継手(スピコン等)を取付けエア(30L/分程度)を供給します。
※ AUH30CWの発振時間は最大6秒まで設定可能ですが、6秒以上の連続発振には6秒に約0.1秒間発振停止が必要です。
4. 各種設定の上、動作させます。 (動作サンプルは動画をご覧ください)
◇ スタンドに取付けての溶着
ハンディ溶着と機械搭載溶着の間で簡易に溶着する方法としてドリルスタンド等に取付ける場合をご紹介します。
<スタンド装着の主なメリット・デメリット>
メリット ・ 市販のドリルスタンド等を使用可能。
・ 常に垂直に加圧可能。
デメリット ・ ハンドピース径Φ38に合わせたスペーサー(カラー)が必要。
・ 加圧力(素材を押える力)が強くなりがち (ハンド溶着と比較して)
小型超音波溶着機 AUH30CWは業界最小クラスの溶着機でありながら上記のような多彩な使用方法を選べます。
まずは、デモ機を使用して自社の条件でお試しいただければと考えます。 ⇒ デモ機貸出専用ページはこちら
サンプル素材検証テストを依頼する スズキ小型超音波溶着機のデモ機貸出し申込み